先進国でのゴミ問題に対する取り組み(スウェーデン)

前回、ゴミを輸入している国があると信じ難いお話で終わりましたが…。
はい。それに関してなぜゴミを輸入しているのかをお話ししましょう。

ゴミはエネルギーになる

現在、可燃ごみは各自治体の費用で焼却処分しているところが大半です。
また多くの自治体では、ごみ処理費用の一部を住民に負担してもらっています。指定袋制度はその代表例です。
このように費用をかけて処分している可燃ごみですが、発電の原料ともなれば発電量に応じた費用が回収できるとともに、燃やすことによって発生する熱を有効活用することにもつながります。
まず、ゴミはエネルギーになります!
ほー。
燃やすことで得られる熱をエネルギーとして使用することが有名ですね。

スウェーデンではゴミの99%がリサイクルされている

スウェーデンで「リサイクル革命」が起きている。同国では、家庭ゴミのうち処理場に埋められるゴミは、もはや1%にも満たない。「廃棄物ゼロ」という理想にさらに近づきつつあるのだ。
では、本題です。ゴミを輸入している国は、スウェーデンです。
はい、北欧の。
そうです。スウェーデンは99%のゴミがリサイクルされています。

スウェーデンのゴミ処理方法

50.3% 燃やして熱をリサイクル(地いき暖房の熱と発電に利用)
33%  リサイクル(原料にする)
16%  肥料にする+バイオガスを生産する
0.7%  うめ立たて
リサイクルされているゴミのうち半数が燃やした熱を利用します。
寒い国ならではですか。
他には、原料に戻したり、肥料にしたりしています。
それぞれ詳しくご説明します。

【暖房】スウェーデンのゴミ処理方法

焼却炉は地域暖房も兼ねていて、燃やす時の熱を使ってお湯を沸かし、近郊の家庭などに暖房として提供している。
いわゆる温水暖房で、床下ではなく、壁にパネルが設置されている。輻射熱で暖まるので、エアコンと違って体にもやさしい。
ゴミを燃やした熱で、床下暖房ならぬ壁暖房をしています。
壁暖房!
エアコンより体にもいいですよ。

【リサイクル】スウェーデンのゴミ処理方法

スウェーデンの法律により、製品の製造者は、自社製品の回収とリサイクルまたは廃棄に関わる費用をすべて負担する責任を負っている。たとえば、飲料会社が販売店を通じてビン入りの炭酸飲料を売った場合、飲料会社は、ビンの回収費用だけでなく、関連するリサイクルや廃棄のコストも支払わなければならない。
次に多いのがリサイクルです。
スウェーデンでは、製造者がリサイクルにかかる費用を負担しています。

【バイオガス】スウェーデンのゴミ処理方法

生ごみは生ごみだけで回収されて、バイオガスを作る。
ガスは車の燃料として使われていて、首都ストックホルムの市バスは100%バイオガスで走っている。
さらに、都市ガスも天然ガスからバイオガスへの切り替えが進んでいて、街ではガス管の工事が行われていた。
そして生ゴミを堆肥として再利用しています。
それは家でも簡単にできますね。

スウェーデンはゴミを輸入している

様々な側面で有名なスウェーデンですが、「近隣諸国からゴミを輸入する」という一風変わったこの国の政策があるのをご存知ですか? 実際に、ノルウェー、イギリス、アイルランド、イタリアなどから年間約80万トンものゴミを輸入しています。満員状態のジャンボジェット機が約350トンですから、実に2,285機分。かなりの量ですよね。
そのように、スウェーデンではゴミを利用したエネルギーが多く、
生活に密着しているため、他国からゴミを輸入しています。
すごいですね。
はい。すべての国でそのようになったらいいのですが。
出典
  • https://energy-navi.com/garbage-denki/
  • https://www.huffingtonpost.jp/2014/09/10/99-per-cent-of-swedens-garbage-is-now-recycled_n_5795356.html
  • http://www.cjc.or.jp/j-school/c/c-8-6.html
  • http://d.hatena.ne.jp/running_penguin/20110826/1314364868
  • https://greenz.jp/2017/03/16/sweden-zero-waste/
次回は、環境問題に熱心な国である、ドイツの取り組みについてご説明します。