砂不足の現状について

今月は、世界的な砂不足についてご説明します。
砂不足?海岸にたくさんある、あの砂ですか?不足してるんですか?実感ないですね。
はい、日本ではあまり実感がないかもしれませんね。
世界的にはかなり前から注目されている問題です。

【地球全体】地球上の砂が減っている

地球全体の砂と砂利は年間の採取量470~590億トンで、そのうち68~85%も消費しているのです。
470億トン!想像もできない量ですね。多いということはわかります。
世界各国で、海岸の砂が減っていることが問題になっています。

【世界】マイアミビーチで「砂不足」が深刻な問題に

米フロリダ州マイアミビーチ。観光客が押し寄せる有名リゾートだが、実はビーチの砂が不足しているらしい。もともと埋め立て地であるマイアミビーチは、長年にわたって海岸の侵食が進み、自治体は多額の費用を費やしてビーチに砂を運ぶという作業を繰り返してきた。
フロリダ州の海岸は約825マイル(1,327キロメートル)にわたって続くが、そのうちの半分にあたるビーチが環境保護部によって監視され、危機的な侵食が進んでいることも確認されている。近年はますます侵食が加速しており、毎年1/3インチ(約8ミリメートル)ほど海面が上昇し続けているそうだ。
有名なマイアミビーチの砂が減ってるそうです。
そして、日本でも砂不足が言われています。

【日本】砂不足で海水浴場激減

九十九里浜(千葉県)の海岸浸食が深刻化し、海水浴場が36か所あった海水浴場は22か所まで減ったという。
千葉県横芝光町の「木戸浜」では約360メートルあった砂浜の幅が、約100メートルにまで減少。水深が深くなり危険と判断され、11年に海水浴場の開設を中止。14年にも再開を目指したが断念した。
ふむふむ、地球全体、世界でも日本でも砂不足になっているのですね。

侵食よりも消費の影響で砂不足

2014年の国連の報告によると、1年間に地球上で我々が採取する砂や砂利の量は400億トン。採取する場所は、採石場、河川、そして最近では海岸沿いからも採取がおこなわれています。「これは世界中の川すべてが運ぶ年間の流送土砂の量の2倍です」と報告書には記述があります。砂と砂利の使用量が自然の更新率を上回ってしまっているとのこと。
先ほどは、侵食で砂が減っているというニュースでしたね。
しかし、実際は、砂の採取と、消費の方が侵食よりも2倍の量の砂を減らしています。
自然現象よりも人間の消費で砂が減ってるのですね!
でも実感ないです…。砂不足って最近急に言われ出したんですか?

NYタイムズで砂不足のニュース

NYタイムズがすでに2007年の時点で砂不足について取りあげているのです。地球全体の砂と砂利は年間の採取量470~590億トンで、そのうち68~85%も消費しているのです。
NYタイムズで10年前に、砂不足のことを取り上げていました。
結構前から問題になっていたんですね。
日本はもっと昔から問題になっていました。

瀬戸内海の海砂利採取禁止

瀬戸内海での海砂利の採取は,環境破壊が著しいとして,採取禁止の方向が各県で打ち出されている.既に広島県は平成9年度(1997年)より採取を全面禁止している.平成8年度には約251万立方mが採取されていたので,おそらく50万立方m程の移出県であったものが,200万立方m程の移入県となったものと推定される.
日本では、20年前の1997年から砂の採取を禁止している地域がありました。
なんと!20年前から。かなり前から問題になっていたんですね。
出典
  • http://news.livedoor.com/article/detail/13722167/
  • http://news.aol.jp/2016/12/03/miami/
  • https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0724/jc_140724_1247800758.html
  • https://staff.aist.go.jp/sudo-gsj/kotsuzai13y2/kotsu13y2-3.html

では世界、日本でも砂不足の原因はなんでしょうか、次回ご説明します。