【南極環境問題】オゾン層

先週は、地球の健康のバロメータである南極を世界が守ろうとしていることを学びました。
はい。環境汚染が少ない南極でしたが、近年環境問題が出てきてしまっています。
今週はオゾン層についてご説明します。

オゾン層とは?

オゾンは酸素原子3個からなる気体です。
 大気中のオゾンは成層圏(約10~50km上空)に約90%存在しており、このオゾンの多い層を一般的に オゾン層といいます。成層圏オゾンは、太陽からの有害な紫外線を吸収し、地上の生態系を保護しています。
また成層圏オゾンは、紫外線を吸収するため成層圏の大気を暖める効果があり、地球の気候の形成に大きく関わっています。
 上空に存在するオゾンを地上に集めて0℃に換算すると約3ミリメートル程度の厚さにしかなりません。
このように少ない量のオゾンが有害な紫外線を防いでいます。
オゾン層は、文字通りオゾンの層です。オゾンとは、酸素原子3つからなる気体です。
私たちを紫外線から守ってくれていると認識してます。
はい、その通りです。
では、その紫外線についてご説明しましょう。

紫外線とは?

紫外線とは、地球に到達する太陽光線のうち、波長が短く、エネルギー の 高い光を指します。
 UVというのは、紫外線を英語で言ったultravioletの略です。
 紫外線はUVーA波、UV-B波、UV-C波の3種類に分けられます。そのうちA、B波が地球に届いています。
紫外線は太陽光線でエネルギーが高い光のことです。
はい、実際に紫外線が人体に与える影響はどのようなものがあるのですか?

紫外線の被害は?

 UVBは、皮膚の表面に届き、皮膚や眼に有害です。日焼けを起こしたり、皮膚がんの原因になります。
 一方、UVAは、B波ほど有害ではないといわれていますが、長時間浴びた場合は同じように、細胞を傷つけるため、同様の健康被害の原因となります。窓ガ ラス や雲を通過して皮膚の奥深くまで届きます。そして、しわやたるみなどの「肌の老化」を引き起こす原因になります。
皮膚や眼に有害で、皮膚ガンの原因でもあります。
もともと、地球の陸地に生物はいませんでした。
それは、この紫外線が強い陸上では生活できなかったためです。
ふむふむ。
海中生物のラン藻類が地球上の二酸化炭素を酸素に変え、
酸素濃度が高まり成層圏まで達してオゾンができました。
それでようやく陸地で生活できるようになったのです。
感謝感謝ですね!

フロンガスとは?

フロンガスは「フロン」とも呼ばれ、1928年に作られた化学物質です。燃えにくい、分解しにくい、人に無害であるなど、優れた性質を持っているガスです。
身近な電化製品に使われてきた歴史があり、スプレー缶や冷蔵庫、エアコンに使われてきました。さらにはICチップなどの精密部品を洗うのに使われたりと、幅広く使われてきたのです。
では、大切なオゾン層を破壊するフロンガスはどのようなものなのか。
実は、燃えにくく、分解しにくく、人に無害。非常に優れた気体なのです。
便利でたくさん使用されていて、後から環境破壊の原因だったといことはよくありますね。

フロンガスのオゾン層破壊

オゾン層は地上から15~35kmあたりにある数ミリの薄い層で、太陽が放つ紫外線を遮る役割を果たしています。
人が使っているフロンガスは分解しにくいという特徴があるので、空気中に漂い10年以上かけて上昇して上空に行き、オゾン層を破壊していました。
フロンガスは分解されにくいので、成層圏のオゾン層まで到達してしまいます。
そしてオゾン層を破壊していると…。

オゾン層のフロンガス被害について

南極の上空には、オゾンの層がうすくなって、穴(ホール)のようにみえる場所があります。この穴のことをオゾンホールといいます。
1982年に日本の観測隊がはじめてオゾンホールを発見しました。
オゾンホールは南極の春(毎年9〜10月頃)に、南極上空で観測されます。
南極の上空でオゾン層が薄くなっている時に確認される、オゾンホールが発見されました。
発見された時は非常に話題になりましたね。
なんで南極上空で発見されたのですか?

オゾンホールが南極にできる理由は?

南極上空にオゾンホールが発生するには、オゾン層破壊物質が存在することに加え、南極特有の気象条件が重要になります。
 極域の冬季は太陽光がほとんどないため、成層圏は極めて低温になり、極渦と呼ばれる低温の渦が発達します。冬の南極大陸上空には、非常に強い極渦の西風が南極点を取り囲むように吹いており、また南極の極渦は、海陸分布の違いから、北極のそれとは違って非常に安定しています。極渦が発達した状態では、渦内外の物質循環はほとんどおこりません。成層圏は乾燥しているため、ふつう、雲が発生することはありませんが、この極渦の中では極端に低温になることで特殊な雲(極域成層圏雲)が発生します。この雲の粒子の表面で化学反応が起こり、さらに春になって太陽の光を浴びることで、フロンから発生した塩素がふたたびオゾンを破壊する成分に変化して、オゾン層を破壊するのです。
南極特有の様々な気象条件でオゾン層破壊が多くなっています。
大変な状態ですね。フロンガス規制は進んでいるのですか?

フロンガス規制

フロン類の規制の必要性が世界的に高まり、1987年にモントリオール議定書が採択され、オゾン層を破壊する物質の生産・消費の全廃やそのスケジュールなどが決められました。モントリオール議定書はその後2007年まで6度にわたって規制が強化されています。
モントリオール議定書による、各国のオゾン層破壊物質の削減義務により、破壊物質の生産量は、1989年の180万トン(オゾン破壊係数による換算)以降、95年の50万トンにまで急速に減少しました。その後、減少幅はゆるやかになり、2008年には5万トン(環境省データ)にまで減少しました。一方、オゾン層破壊物質の先進国における消費量の推移をみると、特定フロンの中で最も温室効果の高いCFCは、2009年末でほぼゼロとなっています。特定フロンのHCFCに関しては、先進国は2020年までに生産・消費をゼロにすることが義務づけられています。
はい、フロンガス規制は世界的に進んでいます。
30年前に議定書が採択されて、さらに10年前に強化されています。
それはいい傾向ですね。
はい、先進国では2020年までに生産・消費をゼロにすることが義務付けられています。
2020年。いろいろありますね。
出典
  • http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/ozonehp/3-10ozone.html
  • http://www.nies.go.jp/escience/ozone/ozone_01.html
  • https://www.tainavi-switch.com/contents/36942/
  • http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/ozonehp/3-31ozone_o3hole_sp.html

次回は、南極の氷が増えているというお話です。