 
	ワックスワーム
 
		
		今月は5週あるので、今週だけのテーマは「ワックスワーム」です。
		
	 
		
		ワックスワーム?
		
	ワックスワームがプラスチックを分解!?
		英ケンブリッジ大学の研究チームは、ハチの巣の蜜蝋(みつろう)を食べるハチノスツヅリガの幼虫が、プラスチックも分解できると発見した。
実験結果から、「ワックスワーム」と呼ばれる毛虫(ワーム)は蜜蝋を分解すると似た方法で、プラスチックの化学結合を分解できることが判明した。
	実験結果から、「ワックスワーム」と呼ばれる毛虫(ワーム)は蜜蝋を分解すると似た方法で、プラスチックの化学結合を分解できることが判明した。
 
		
		はい、このワックスワームにプラスチックを分解する能力があると発見されました。
		
	 
		
		お!
ちょっと待ってください。ハチノスツヅリガ?
	ちょっと待ってください。ハチノスツヅリガ?
ハチノスツヅリガとは?
		鱗翅目メイガ科。一名ハチミツガ。前翅長 10~16mm。前翅はやや細長く,外縁がへこむ。前翅表は赤褐色で後縁は淡色,後縁近くに暗褐色の点列がある。後翅は白色で,翅頂から外縁にかけて暗色である。
		
	 
		
		ハチノスツヅリガとは、蛾ですね。蛾。
		
	 
		
		ですよね。そして「ハチノス」なので蜂に関係がある!
		
	 
		
		ご名答!
		
	ハチノスツヅリガは害虫
		スムシとは、ハチノスツヅリガという蛾の幼虫で、養蜂家の頭を悩ます害虫です。
ハチノスツヅリガは、特に7月~9月に多く、夕方から夜間にかけて巣箱に侵入すると、巣箱の底 や隅っこ、巣脾の目立たない所に小さな卵を産みます。
卵は気温が高ければば数日で、低ければ1ヶ月ほどで孵化してスムシになります。
スムシは特に花粉が大好物で、他にも巣房に残ったミツバチの幼虫の脱皮や、小さなゴミを食べ ます。それで、巣脾を食い破りながらそれらを探すため、使い物にならないくらいにボロボロ にされてしまうのです。
	ハチノスツヅリガは、特に7月~9月に多く、夕方から夜間にかけて巣箱に侵入すると、巣箱の底 や隅っこ、巣脾の目立たない所に小さな卵を産みます。
卵は気温が高ければば数日で、低ければ1ヶ月ほどで孵化してスムシになります。
スムシは特に花粉が大好物で、他にも巣房に残ったミツバチの幼虫の脱皮や、小さなゴミを食べ ます。それで、巣脾を食い破りながらそれらを探すため、使い物にならないくらいにボロボロ にされてしまうのです。
 
		
		ハチノスツヅリガは蜂の巣を破壊する害虫です。
		
	 
		
		あらら。
ところで、小さい蛾がどこまでプラスチックを分解できるんですか?
ちょっとしかできないんじゃないですか?
	ところで、小さい蛾がどこまでプラスチックを分解できるんですか?
ちょっとしかできないんじゃないですか?
40分でレジ袋に穴が
		論文での実験では100匹のワックスワームを使っており、ポリエチレン製のレジ袋とワックスワームとを接触させて放置したところ、40分で袋に穴を開けています。また、12時間で92mg分のポリエチレンを食べています。これは一般的なレジ袋1枚の1/6の重さに相当します。
		
	 
		
		40分でレジ袋に穴があきました。
半日でレジ袋の6分の1を分解できます。
	半日でレジ袋の6分の1を分解できます。
 
		
		結構な量ですね。
		
	 
		
		そうなんです。そのワックスワームの能力を活かすと…。
		
	プラスチックゴミを減らすことができる!?
		研究チームは、プラスチックを自然分解する化学作用を早急に解明しようとしており、幼虫の中にいる微生物が関係しているのではないかとみている。
化学作用が特定できれば、自然環境におけるプラスチックごみ減量の解決につながる可能性もある。
「この発見をもとに、プラスチックごみをなくすための有効な方法を見つけ出し、プラスチック累積による避けがたい汚染被害から海や河川、自然環境全てを救うため、解決方法を確立していきたい」とベルトッキーニ博士は言う。
	化学作用が特定できれば、自然環境におけるプラスチックごみ減量の解決につながる可能性もある。
「この発見をもとに、プラスチックごみをなくすための有効な方法を見つけ出し、プラスチック累積による避けがたい汚染被害から海や河川、自然環境全てを救うため、解決方法を確立していきたい」とベルトッキーニ博士は言う。
 
		
		プラスチックゴミを減らすことができそうです!
		
	 
		
		ですね。私も思っていました。
		
	ポリエチレンは分解させずに有効活用できる
		「ポリエチレンはさまざまな形でアップサイクル(付加価値の高いものに作り変えること)ができる高品質樹脂で、1トン当たり500ドルもの値がつきます」と語った。「私の意見では、今回の発見は自然史の驚くべきエピソードであり、素晴らしい学問的成果ではありますが、ポリエチレンの廃棄問題の解決策ではありません。お金をドブに捨てるようなものです」
		
	 
		
		しかし!
ポリエチレンはアップサイクルできるから
ワックスワームに分解させないほうがいいという考えもあります。
	ポリエチレンはアップサイクルできるから
ワックスワームに分解させないほうがいいという考えもあります。
 
		
		なんと!
んー、そういう考えもありますね。
ところで、アップサイクルってなんですか?
	んー、そういう考えもありますね。
ところで、アップサイクルってなんですか?
アップサイクルとは
		「アップサイクル」とは、サスティナブル(持続可能)なものづくりの新たな方法論のひとつである。従来から行なわれてきたリサイクル(再循環)とは異なり、単なる素材の原料化、その再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを、最終的な目的とする。換言すると、リサイクルによる製品のアップグレード、としてよいだろう。
		
	 
		
		アップサイクルは元製品よりいいものを生み出すことです。
		
	 
		
		「リ」サイクルでなく「アップ」サイクルですね!
		
	 
		
		はい。ワックスワームの能力については面白く素晴らしい発見ですが、
なかなか一筋縄では行かなそうです。
	なかなか一筋縄では行かなそうです。
 
		
		そうですね。でも新発見が出てくることはいいことですね。
		
	- 出典
- 
			- http://www.bbc.com/japanese/39703930
- https://kotobank.jp/word/%E3%83%8F%E3%83%81%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%83%84%E3%83%85%E3%83%AA%E3%82%AC-114814
- http://www.honey-is.jp/trivia/t139.html
- https://angler.prummy.com/2017/04/4029/
- http://www.bbc.com/japanese/39703930
- https://japanese.engadget.com/2017/05/03/plastic/
- http://artscape.jp/artword/index.php/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB
 
