2017年9月8日 第49回放送 「ウォーターフットプリントを意識して、水の無駄を無くそう」を分かり易く解説!

検索キーワードは「ウォーターフットプリントを意識して、水の無駄を無くそう」

今回取り上げるニュースはこれ

株式会社TBMの紙やプラスチックを代替する新素材LIMEXが「東京都トライアル発注認定商品」として認定:時事ドットコム

ライフサイクルアセスメント手法を用いて、LIMEXの紙代替製品および、LIMEXのプラスチック代替製品の原材料から製造までのウォーターフットプリント(水消費量)および、CO2排出量を算定。

「ウォーターフットプリント」を算定できる新素材が、東京都のお墨付きをもらいPRされることが決まりました。

聞きなれない「ウォーターフットプリント」とは、どういったものでしょうか?


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ウォーターフットプリントとは?

水を「使う」ということ -環境省、ウォーターフットプリント算出事例集を公表|JFS ジャパン・フォー・サステナビリティ

ウォーターフットプリントについては、世界の水問題や水資源の保全に向けた普及啓発のため、企業のサプライチェーンの改善のため等に活用が注目されています。ウォーターフットプリントとは、原材料の栽培・生産、製造・加工、輸送・流通、消費、廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体で、直接的・間接的に消費・汚染された水の量を定量的に算定する手法です。

「ウォーターフットプリント」を直訳すると、水の足跡です。

つまり、食品、製品などの生産、製造、輸送、消費、廃棄、リサイクルなどのサイクルで使われる、水の量を算定する手法のことです。

「ウォーターフットプリント」は直接的に消費された水も、部品の製造や、原材料の栽培に使用されるなど、間接的に消費された水も算定します。


ウォーターフットプリントの目的は?

ウォーターフットプリント | リサーチ | 大和総研グループ | 岡野 武志

ウォーターフットプリントをライフサイクルで捉える考え方は、原材料や生産過程だけでなく、その生産物が使用される時や廃棄される時の水使用量にまで広げることができる。製品使用時の水使用量を考慮すると、洗濯機や水洗トイレなど、水を使用することを前提とする製品では、水使用量を節約する設計が重要になる。また、食品や化粧品などでも、ロスの発生や洗浄の必要を少なくすれば、水使用量の減少につながるであろう。

「ウォーターフットプリント」を算定することで、トイレなどの水を使用している製品も、直接的に水を使用していないように思える製品も、実際にはたくさん水を使用していることがわかります。

これらの製品を節約することで水の使用量を抑えることができます。

では、実際の「ウォーターフットプリント」はどれくらいでしょうか?


米栽培のウォーターフットプリントは?

循環・廃棄物の豆知識 [環環 KannKann] – 資源循環・廃棄物研究センター オンラインマガジン

国際NGO Water Footprint Networkが公開しているデータベースによると、白米1kgの ウォーター・フットプリントは世界平均で2,497リットル、一膳(80g)では200リットルです。

白米1キロの「ウォーターフットプリント」は、2,500リットルぐらいになります。 お茶碗一杯分だと、200リットルくらいになります。

思った以上に水を使っていませんか?
1日の食事でかなりの量使っているようです。

では、身近で非常に水を使ってそうな自動車製造の「ウォーターフットプリント」はどのくらいでしょうか?


自動車製造のウォーターフットプリントは?

麦のエコ路地散策(9)  『ウォーターフットプリント』 | 住商アビーム自動車総合研究所 自動車業界コンサルティング

【自動車業界とウォーターフットプリント】

既存の自動車が生産される過程で、どれぐらいの水資源が使われているかというと、平均で約 64トン/台との統計が出ております。

この 64 トンという数字は、ビール大瓶 6,277本分、日本酒一升 1,218本分に該当します。また、自動車を 10年で償却すると考えると一日当り 18kg の水を使用している事になります。これは日本人の生活で一日当り使われる水量の15 %に該当するため、決して少ない数字とは言えません。

具体的に 64 トンの内訳ですが、組立の際に使用される水量は全体の約 1 割程度に過ぎず、残りは部品の製造、素材の加工、原料の調達の過程で使用される分になります。まさに自動車の部品点数が多いことが、このような状況を生み出しているわけであり、実際に自動車という製品のウォーターフットプリントを正確に把握しようと思ったら、如何にバリューチェーンの上流の情報を収集 / 管理してくるかが重要になってくるでしょう。

自動車を1台生産するときの、「ウォーターフットプリント」は、なんと!64トン!

予想以上の量ですね。

なぜ「ウォーターフットプリント」で水の使用量を算定することが大切なのでしょうか?


世界的な水不足

ウォーターフットプリントとは何ですか?企業活動にどう活かせますか?| 環境・CSR・サステナビリティ戦略に役立つ情報サイト おしえて!アミタさん

水資源が豊富な日本では水問題にあまり馴染みがないかもしれませんが、近年世界各地で水不足、水質汚染、水辺の生態系変化など様々な水問題が顕在化しています。もちろん日本に関係がない問題ではなく、食料をはじめ、国内で消費・使用する多くの製品を海外から輸入する日本は、目には見えないたくさんの水を消費し水環境に影響を及ぼしていることになります。また、国内においても渇水や水害、水質汚染などの問題は企業活動と密接に係わっています。企業が持続可能な活動を行っていくために水資源の保全は重要な課題であり、水資源に与える影響を把握、低減することに対する社会的な注目も高まっています。

ウォーターフットプリント とは、原材料の調達・生産、製造・加工、輸送・流通、消費、廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体で、製品やサービスの水利用に関する環境影響を定量的に評価する事を言います。単に水消費量の総量を表すこともありますが、その水使用が潜在的に環境影響を及ぼす指標として使われることもあります。

水資源の豊かな日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、世界的には水不足、水汚染の問題が深刻です。

水の問題には、「ウォーターフットプリント」を算定して、水の使用量を抑えることが大切になります。


ウォーターフットプリントの課題は?

ウォーターフットプリントは、水の総量を問うだけです。循環水か、非循環水か、オガララ帯水層のように枯渇が心配される地域の水か、春先の北海道の河川ように豊富な時期の水かといった情報も欲しい。とはいえ、地下水何グラム、雪解け水何グラムと表示されても、消費者は判断しにくいでしょう。低排出ガス車認定ラベルのように、星の数で表す仕組みがあるといいですね。

「ウォーターフットプリント」は使用された水の量を算定します。

その水が、枯渇している地域の水なのか、豊富に水がある場所の水なのか、それがわかるようになると非常に使いやすくなると言われています。


ウォーターフットプリントを意識した活動

環境省_Good Life Award(グッドライフアワード)取り組み一覧

海外を旅した時に、水不足のために困難な生活を強いられている人々に出会いました。水の問題は世界の重要課題であると知り、ウォーターフットプリントに関心を持ちました。一方、水やCO2のフットプリント値は、普段の生活では把握しにくい。フットプリント値をわかりやすく見える化し、家庭で誰もが資源のムダをなくす行動ができるようにするにはどうすればいいか? と考え、まずは食材から普及啓発を行おうと活動をはじめました。

実際に、水の無駄をなくすために、「ウォーターフットプリント」を意識して活動している人が増えています。


ウォーターフットプリントで食品製品を大切に

第1回 地球をめぐる水を追う「水の循環の科学」 「水の知」最前線 サントリーのエコ活 サントリー

小麦や大豆などの農作物や携帯電話などの工業製品をはじめ、私たちの身の周りの全てのものは生産過程で多くの水を必要としています。

たとえば成育に時間がかかり、多くの穀物を餌とする牛は大量の水を必要とします。ですから、たった一杯の牛丼にも1890リットルもの水が必要なのです。また、携帯電話一台を製造するにも912リットルもの水が使われています。

つまり、私たちは生活していくうえで、知らないうちに大量の水を消費していることになります。

そういうと「牛肉には大量の水が使われているから食べないほうがいいんですね」とおっしゃる方も多いのですが、私が意図しているのはそういうことではありません。大量の水を使っているから食べるな、使うなということではなく、ウォーターフットプリントを考えることで、それらの食品や製品を大事に食べよう、大事に使おうということを伝えるのが真意なのです。

「ウォーターフットプリント」の結果を考えることで、それらの食品、製品に使用された水の量を知ることができます。

そして、食品を食べる時、製品を使用する時や、捨てる時などに「ウォーターフットプリント」を意識して、大事に食べ使うことを考え実行することが大切です。

「ウォーターフットプリント」は、ものの自粛を促すのではなく、大切に慎重に使用しようと意識するために必要です。


今回の放送のまとめ

「ウォーターフットプリント」で、水を意識することで、物を大切にしましょう。


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