2016年11月4日 第5回放送 「フロンガス」を分かり易く解説!

ミタデンの「なるほど!そうだったのか!」

検索キーワードは「フロンガス」

今回取り上げるニュースはこれ

代替フロン:法改正へ 先進国85%削減合意 – 毎日新聞

フロン類を規制する「モントリオール議定書」の締約国会合は15日、冷蔵庫やエアコンの冷媒などに使われている代替フロン「ハイドロフルオロカーボン」(HFC)を新たに対象に加えて生産を規制する議定書の改定案を採択した。

今回は、一度は聞いたことのある人の多い「フロンガス」についてです。

学校で習ったことのある方にも、最新情報も交えて「フロンガス」をご説明します。


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そもそも「フロンガス」とは

「フロンガス」とは – ビジネス – 緑のgoo

オゾン層の破壊や、地球温暖化を引き起こす化学物質の総称。代表的なフロンガスであるクロロフルオロカーボン(CFC)は、無色、無臭、不燃性で化学的に安定している優れた特性のため、エアコンや冷蔵庫の冷媒、電子部品の洗浄、発泡スチロールの発泡材、スプレーなど幅広い用途に使われた。しかし、1970年代に入り、大気中へ放出されたフロンガスが有害な紫外線を吸収するオゾン層を破壊することがわかり、1992年11月に開催されたモントリオール議定書締約国会議で、CFCをはじめとするオゾン層破壊物質が特定フロンとして指定され、全廃されることとなった。

無色、無臭、不燃性などの優れた特性にだけで、多くのエアコン冷蔵庫、発泡スチロールなど幅広く使用されていました。

しかし、1970年代に大気中へ放出された「フロンガス」がオゾン層を破壊することがわかりました。

「フロンガス」の被害が実際に確認されてしまいました。


オゾン層の破壊を発見

フロンによるオゾン層の破壊|オゾン層の破壊|国立環境研究所

オゾン層が、冷蔵庫やクーラーの冷媒、プリント基板の洗浄剤、スプレーの噴射剤などに使われていたフロンによって破壊され、生体に影響を及ぼす可能性が指摘されてたのは1974年のことです(オゾン層破壊の発見)。また、1984~86年にかけて、南極上空でオゾンホールが確認されました。

1980年代半ばには、実際に、南極でオゾン層が破壊されてオゾンホールができていることが発見されてしまいました。

オゾン層は有害な紫外線から、人間を含む地上の生命を保護してくれています。

そのようなオゾン層破壊の影響が大きい「フロンガス」を「特定フロン」「指定フロン」として規制の対象にしたのが、オゾン層保護法です。


特定フロンの規制開始

電気冷蔵庫│家電製品・機器情報│家電機器│製品分野別情報│JEMA 一般社団法人日本電機工業会

1930年頃から冷媒や発泡剤に使用されていた特定フロンは、成層圏に有るオゾン層を破壊することが判明しました。その結果、有害な紫外線が地球に到達し、皮膚ガンや作物の枯れ死などを招くことから、その使用を制限する国際的な動きが1980年代に活発になりました。日本では1988年に制定された「オゾン層保護法」によって1995年末に特定フロンは日本国内で製造ができなくなりました。

1995年のオゾン層保護法で規制された「フロンガス」の代わりに使われだしたのが、「代替フロン」と言われるもの「ハイドロフルオロカーボン(HFC)」です。

この「HFC」はオゾン層は破壊しないですが、別の問題がありました。


ハイドロフルオロカーボン(HFC)の問題点

「代替フロン」規制強化:/下 急増するHFC 対策に注目 | 一般社団法人 日本自然冷媒推進協会[NNRA]

国連環境計画の報告書(2011年)などによると、CO2の排出量が年4%程度のペースで増えているのに対し、HFCは年10〜15%ずつ増加している。同議定書に基づき、先進国で特定フロンからHFCへの転換が進んだことが大きい。
問題なのは、HFCはオゾン層は破壊しないが、温暖化への影響がCO2の数百〜1万倍以上あることだ。

「HFC」はCO2(二酸化炭素)と比べても、何千倍もの温室効果があり、地球温暖化を加速させてしまうことがわかりました。

先々週お話ししました「パリ協定」などで地球温暖化抑制の取り組みをしているのに、「HFC」は地球温暖化の要因になってしまっています。

オゾン層破壊の、規制対象ではないですが、別の規制が必要になりました。


ハイドロフルオロカーボン(HFC)の規制

代替フロン:法改正へ 先進国85%削減合意 – 毎日新聞

日本を含む先進国は2019年から段階的にHFCの生産を減らし、36年に11~13年の平均比85%削減する。中国など大半の途上国では24年から削減を始め、45年に20~22年の平均比80%減らす。暑さが厳しく需要の多いインドや中東では28年から削減を始め、47年に24~26年の平均比85%削減する。

先月の10月15日に、日本を含む先進国は2036年に「代替フロン」の生産量を85%削減するよう、モントリオール議定書が改定されました。

地球環境を世界全体で考える時期に来ています。


今回の放送のまとめ

地球環境のために、世界全体の一人一人が意識を変えることが大切です。


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