2016年10月28日 第4回放送 「ネガワット」を分かり易く解説!

ミタデンの「なるほど!そうだったのか!」

検索キーワードは「ネガワット」

今回取り上げるニュースはこれ

節電した電力は誰が買ってくれる?取引市場へNTTグループが参入表明

NTTファシリティーズは2017年度に、企業が節電した電力量に対して電力会社が対価を支払う「ネガワット取引市場」に取引事業者として参加する。同市場は17年春の創設予定で、正式な加入表明は同社が初めて。

企業が節電した電力量に対して電力会社が対価を支払う「ネガワット」取引市場とは、いったいどういう事でしょうか。

今回は、この「ネガワット」を、見て行きます。


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「ネガワット」とは

ネガワット – Wikipedia

ネガワット(英: negawatt power)とは負の消費電力を意味する造語で、需要家の節約により余剰となった電力を、発電したことと同等にみなす考え方。節電所とも呼ばれる。

つまり、個人や企業などの電気を使用する側が節電を行い、本来使う予定であった電気を余らせる事で、電気を発電したとみなしましょう。

そして、そこで生まれた電力を「ネガワット」と呼びましょう。

という事です。

分かり辛いので、もう少し掘り下げてみます。


もっと詳しく「ネガワット」

ネガワットとは?|電力計画.com

電力供給は、需要(使用量)と供給(発電量)のバランスを維持することが基本です。ですから、電力会社は電気の使用量が増えると発電量を増やして、需要と供給の一致を図り、一定の周波数を維持します。この従来の方法と同じ効果は、発電量を増やす代わりに、使用量を減らすことでも実現します。つまり、電力量(ワット:W)をプラスするのではなく、マイナス(負:ネガティブ)することでも、需給バランスを維持できるのです。この考え方に基づき、節電することで生じた(余剰となった)電力は「ネガワット」と呼ばれ、発電所に対しては節電所と捉えられます。

電力会社は基本的に、世の中の電気が使用されればされるだけの電力を発電しないといけません。発電量が足りなくなると大規模な停電を起こす可能性が出てきます。

その逆で、世の中の電気が使用されなければ、電力会社の発電する電力量を抑えないといけません。

電力は、「使う量」=「発電量」でなければならないのです。(参考:同時同量の原則)

世の中の電気の使用量が増えた時に、「使う量」=「発電量」を維持する為には2つの方法があります。

  1. 「発電量」を増やす。
  2. 電気の使用量を下げる事ができる所が「使う量」を減らす。
    ※これが、「ネガワット」です。

このどちらかを行う事で、「使う量」=「発電量」を維持する事が出来ます。


用語説明:同時同量の原則

一般電気事業者に導入予定、計画値同時同量制度とは? | R Energy SWITCH: 楽天エナジーがお届けするエネルギーに関する情報サイト

一般電気事業者に導入予定、計画値同時同量制度とは? 同時同量とは、電力の需給を絶えず一致させておくことを言います。英語では、バランシング(balancing)と言います。 電力はもっとも利用しやすいエネルギーとして、現代社会で広く利用されています。しかし、最大の弱点は、貯めておくことができないということです。仮に消費電力量が発電量を上回ると、電圧が低くなったり、周波数が不安定になったりします。また、消費電力量が発電量を著しく上回った場合、送電網 に設けられた保護機能が働き、停電が起きます。しかし、電力事業は大切な社会インフラのひとつですから、常に安定的な供給状態を保たなくてはいけません。 そのため、日々刻々と変化する電力の需要量に合わせて、供給量もまた一致させておく必要があります。

※電気の安定供給って、「台風の時にも停電にならない」などだけでは無く、実はこういう事も意味していたのですね。


「ネガワット」には価値があります

ネガワットとは?|電力計画.com

ネガワット取引とは基本的にはデマンドレスポンスに応じる形で需要家が節電をして生まれたネガワットが市場で売買されます。節電に協力した企業や家庭には対価として報奨金が支払われます。節電によって電気代の削減ができるうえに報奨金が支払われることで経済的なメリットが大いに期待される一方で、節電目標が達成できなければペナルティを求められることもあるため、エネルギーマネージメントシステムの活用が必須と考えられます。

先に挙げた、【電気の使用量を下げる事ができる所が「使う量」を減らす】という事は電力会社の立場から見てみると、安定供給に協力していただきありがとうございます。という事になります。

その感謝が報奨金となって電力会社から節電した企業に支払われる流れが「ネガワット」取引です。


どこで「ネガワット」の取引が出来るの?

ネガワット取引:節電電力を売買、来年4月に市場創設 – 毎日新聞

家庭や企業が節約した電力量を売買できる「ネガワット取引」の普及に向けて、政府は来年4月の市場開設の準備を進めている。夏場などで電力需給が逼迫(ひっぱく)した際などに、節電によって需要を抑え、電力の安定的な供給を確保するのが狙いだ。

政府は、2017年4月から「ネガワット」取引が出来る様に準備を進めているようです。

あと半年もすれば、「ネガワット」に価値が出てきます。


来たるべき「ネガワット」取引市場に向けて

自社ビルが発電所に!節電分を販売するネガワット取引の可能性とは|新電力ビジネス コンサルティング コンサルタント:船井総合研究所

電力のピーク時にネガワットアグリゲーターが、節電要請を出します。それに応じて、デマンドレスポンスの契約を結んでいる企業たちが実際に節電を行います。節電の方法としては大きく2通りあります。1つは、廊下などの不要な電気を消したり、空調を弱めたりすることで、電力使用量そのものを減らす方法です。もう1つは、自家発電機や蓄電池などを活用することで、使用量自体は減らさず、電気を買う量を減らす方法です。いずれの場合でも、当初の使用量予測から実際に削減できた量の分だけ、企業は報酬を受け取ります。節電することで電気代も下がっていますから、企業はダブルでおトクになるわけです。

と言うように、「ネガワット」を生み出す事で、企業は2重にお得になります。

来たるべき市場に向けて、今のうちから「ネガワット」に取り組んでみてはいかがでしょうか。


今回の放送のまとめ

「ネガワット」で、環境の為の節電から自分の報酬としての節電に。


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